過冷却状態の水が凍る瞬間を観察しようと思い立った.道具や段取りをイロイロ検討した結果,以下のような手順でやれば確実に凍結シーンを見ることができるということがわかった.
まず,凍結させる水は前もって冷蔵庫で冷やしておく.ここではすりあわせの栓がついたガラスビンを用いているが,コップでもかまわない.
水は薬局で売っている精製水(500 mLで100円弱で入手できた)なら確実だが,水道水でも問題なく過冷却状態にすることができた.ただし水道水は地域や建物などによってコンディションが変わってくるので,成功の保証はない.
かき氷メーカーがあると効率よく寒剤を準備できる.製氷トレイ2枚ぶんの氷をつくり,1枚ぶんをかき氷メーカーで砕いておく.もう1枚ぶんは砕かずにそのまま使う.
タオルを敷いてからステンレスボウルを置き,その中にビンを置く.ビンを取り囲むように氷を並べ,小さじ1杯の食塩を氷にふりかける.
氷とビンのスキマ,氷と氷のスキマに,かき氷をつめこみ,もういちど小さじ1杯の食塩をふりかける.
マイナス20 ℃まで測定可能な料理用温度計をビンに差し込み,温度を確認する.
5分から6分待つと,水温が0 ℃になる.さらに5分から6分待っていると,-3℃まで下がる.
この状態で静かに温度計を抜く.
ここに氷のカケラをピンセットで落とすと,落ちた場所から凍結が拡がって行く.
ビデオ撮影したので,YouTubeで公開.