東京ミッドタウンの 21_21DESIGN SIGHTで開催中の企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」に行ってきました.
長い長い長い入場券
入場料1000円を払うと紙製の1メートルモノサシがもらえます.これが入場券です.それと後述の「年がら年寿」カードも.
長さをはかる
メートル原器のレプリカが展示されていました.東京都計量検定所から借りてきたものです.
身近な物品を1 cmのものから100 cmのものまで1 cm刻みで展示したコーナーがありました.1 cmはケシゴムの厚み,100 cmはクラシックギターの高さです.
ところどころ適当な物品が見つかってない長さがあって,たとえば67 cmとか71 cmが「募集中」になっていました.会期中にみつかるでしょうか?
重さをはかる
キログラム原器のレプリカも展示されていました.
二重にガラス容器でカバーされた中に収まっている円柱状の金属が1キログラムの基準となる物体です.
容積をはかる
さまざまなガラス容器に入った1リットルの水が展示されていました.
国内理化学実験ガラス機器メーカー桐山製作所の製品.
日本国ローカルルール「ℓ」を使うなの説明.いまだにわざわざ「ℓ」を印字する人がいるくらい,このヘンな習慣が根強く残ってます.
「年がら年寿」大日本タイポ組合
88才を「八十八」で「米」寿,99才を「百ー一」で「白」寿,っていう具合に年齢を□寿で表す方法がります.
それを全年齢に広げよういう試みが「年がら年寿」です.
1才から119才までの年齢に文字が割り当てられています.
受付でもらった「年がら年寿」カードにはココで自分の年齢に該当する文字のスタンプを押すのです.
自分の姿を様々な数のドットであらわす
壁に向かって立つと様々な解像度で自分自身をデジタル撮影して投影してくれる展示がありました.
私の全身を38015ピクセルで表示したものと50ピクセルで表示したもの.
併設ショップ Measuring Shop
大量生産される小型部品や工業資材に100グラムあたりの値段を付けてはかり売りするコーナーがありました.
たとえばリベットは100グラムで216円,アルミキャップは100グラムで324円です.
それとあわせて廃材の販売も行われていました.たとえば街頭が1個3240円.買っても何に使うか不明.
「それ自体の販売価格が記された物品」という商品が販売されていました.432円のノートには表紙に「432」,410円の缶バッジには「410」と記されています.
単位展記念商品「単位てぬぐい」.緑,紺,赤の3色がありました.緑のものを購入.1296円.
単位展はひまつぶしにもネタ探しにも勉強にもおすすめ
単位展は身のまわりの様々な「量」について考えるきっかけをつくってくれる企画でした.メートル原器やキログラム原器といった古典的な展示とあわせて,ピクセル数の変化で自分自身を撮影したときの解像度の違いを投影する21世紀らしい展示もあり,併設ショップも買い物しなくても楽しめる場所になっていました.
1時間あればすべての展示を見て解説を読める規模のものです.気合いを入れて博物館を一周するのと違って,気楽に楽しめる企画でした.
「物理量が実感できない!」なんていう大学生にもおすすめします.
強いて言えば「1パスカル」や「1気圧」の体験できる展示があったら良かったのですが.