9月9日にビートルズのアルバム「ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル」が発売されました.これはビートルズ唯一の公式ライヴ音源です.
ビートルズはメジャーデビューしてから解散するまでの期間中(1962年-1970年)にライヴ盤を制作するための録音を試みてはいるのですが,会場や機材の制約,収録された音源のクオリティなどの理由から,ライヴ盤制作には至りませんでした.
解散から7年が過ぎた1977年になって,古い録音テープ(1964年・1965年)を元にアナログレコードの「ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル」(13曲入り)が発売されたのですが,1986年以降にビートルズのオリジナルアルバムがCD化されて行った際,このアルバムはCD化されませんでした.
それが今回,リミックスから やりなおされてCD化されて新発売されました.また,ボーナストラックとして4曲が追加されました.
会場の光景をイメージしながら聞いてみる
このアルバムは聞くポイントを変えて何度も楽しめるアルバムです.
1回目は,全演奏が4人だけで行われているということに意識して聞いてみます.そしてそのまわりを1万7千人のファンが大騒ぎしながら取り囲んでいる状況をイメージしてみます.
最初から最後まで途切れることのない歓声が,ところどころで大きくなる箇所があって,たぶんそこではステージ上で誰かが何かやったのでしょう.たとえば手を振るとか.
そんな状況をイメージして聞いてみます.
4人のパートを分けてきいてみる
演奏は4人だけで行われていて,楽器もボーカルも鮮明に聞き分けられるので(アナログレコードのときはそうでもなかった),4人のうちの誰か1人と替わって演奏しているってイメージして聞いてみます.コレで4回楽しめます(ドラムス,ベース,2×ギター).
「ビートルズといえば『イエスタディ』とか『レット・イット・ビー』とか『ヘイ・ジュード』」っていう人々に聴いてほしいアルバム
日本でビートルズの代表曲として考えられているのは,特にビートルズに関心ない人々には,『イエスタディ』,『レット・イット・ビー』,『ヘイ・ジュード』あたりではないでしょうか?
しかしこのアルバムにはこれら3曲は収められていません.コンサートが行われた時期,『イエスタディ』はすでに発表されていましたが,『レット・イット・ビー』も『ヘイ・ジュード』」もまだこの世界に誕生していなかったのです.
このアルバム本編はロックンロールで始まり,ロックンロールで終わる13曲で構成されています.
間に挟まれている曲はアップテンポの曲がほとんどで,スローなバラードは収められていません(ボーナストラック4曲目『ベイビーズ・イン・ブラック』はスローなバラード).
「ロックンロールバンドとしてのビートルズ」の魅力が詰まった1枚です.
「ビートルズといえば『イエスタディ』とか『レット・イット・ビー』とか『ヘイ・ジュード』」っていう人々に聴いてほしいアルバムです.

- アーティスト: ザ・ビートルズ
- 出版社/メーカー: Universal Music =music=
- 発売日: 2016/09/09
- メディア: CD
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