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興味をもってきたものごとアレコレの記録

資料調査(1)

これまでに得てきた情報によると,帯化タンポポの多くが在来種と帰化種との雑種である.我が家の双頭タンポポも雑種である可能性が高いので,雑種タンポポについて一通り情報を集めておくことにした.

国内タンポポ研究論文の多くは,発行部数の少ない和文雑誌や,研究者の所属する大学の紀要に発表されている.これらの多くはダウンロード入手できないため,まずは電子ファイルとしてダウンロードできるものから読むことにした.ダウンロードできないものは大学図書館経由で複写を依頼すればよい.

今回入手した資料は以下の2点.

一報目はフィールド調査報告で,対象地域は広島県西部.2003年の3月から5月にかけてみつけたタンポポについて外観から在来種,外来種,雑種,に分類して地図上に記載し,宅地化の進行と外来種の増殖,雑種の増殖について考察している.DNAレベルでの解析は行われていない.

二報目は大阪府で2006年から2007年にかけて採取されたタンポポに対する酵素学的解析と,DNA解析の報告である.堺市郊外の住宅地で雑種が増えていることを明らかにしている.

この報告書にはDNA分析のターゲット配列も記載されているので,実験の参考になりそうだ.酵素学的解析のほうは「アスパラギン酸アミノ転移酵素」をターゲットにしているが,この酵素の取り扱い経験がないし,蛋白質の実験を最後にやってから何年も経っているので,できればDNA実験だけで済ませたい.

さて,この報告書から参考文献の孫引き開始.

遺伝の2002年3月号に簡潔な和文総説が載っているらしい.葉緑体DNAの解析について載っている模様.この雑誌が学内の医学部図書館にあることがわかったので,コピーをとりにいく.

  • 芝池博幸,森田竜義,拡がる雑種タンポポ,遺伝,2002,Vol. 56,16-18

また,DNAレベルでの雑種研究について,以下の2報に詳細が記されているらしい.

これらは,インターネット上の雑種タンポポ関連情報でもたびたび引用されている2報である.しかし,電子ファイルとして公開されていない.そこで大学図書館経由で入手することにした.取り寄せ依頼書を図書館に提出.

という調子で,しばらく関連情報を整理しつつ,植木鉢の観察を続けることにする.