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もう音楽CDは買わない: Apple Musicに出会ってしまったから

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No music, no life.

音楽CDのコレクションが増えて行くのは,人生の喜びの一つでした.

CDを取り寄せて,包装フィルムを剥がし,ケースからディスクを取り出し,1曲目から聴いて行き,解説とか 帯とか 歌詞とか 和訳とか,そういうのをじっくり読んで,また1曲目から聴く,という習慣を,何年も何年も何年も続けてきました.

iTunesやAmazon Musicによる音楽ダウンロード販売が始まってからも,音楽はCDで購入し続けてました.

アルバム丸ごとダウンロード購入すればCD購入するより数百円安上がりになるんですが,解説とか,歌詞とか,和訳とか,そういう情報が手に入らなくなることを考えると,そしてそれらには数百円以上の価値があると考えると,CD購入のほうを選んじゃうわけです.

基本的に「モノを増やさない人生を送る」を生活信条の一つにしてるものの,音楽CDは聖域だったのです.

っていうのが,おしまいになりました.

Apple Musicを利用し始めたからです.

きっかけ:ローリング・ストーンズの新譜CDを買わなかった

十代の頃からローリング・ストーンズの新しいアルバムが出ると直ちに買いに行くっていう人生を送ってきました.

1983年の『アンダー・カヴァー』(アナログレコード)に始まり,2005年の『ア・ビガー・バン』(CD)に至るまで.

その後,新譜が出ない日々が10年以上続き*1,ようやく昨年2016年12月に新アルバム『ブルー & ロンサム』が 発売 されました.

【早期購入特典あり】ブルー&ロンサム(通常盤)【特典:ザ・ローリング・ストーンズ特製2017カレンダー(B2ポスター仕様)】

【早期購入特典あり】ブルー&ロンサム(通常盤)【特典:ザ・ローリング・ストーンズ特製2017カレンダー(B2ポスター仕様)】

待ったぜ10年以上も!

さっそく予約購入しようと思ったんですが,「いや,待てよ,CDを急いで買わなくても,Apple Musicで聴けるじゃないか」って思って,予約購入手続きしませんでした.

Apple Musicで配信スタートとなって,さっそく聴いてみて,気に入って何度も何度も何度も聴いてるんですが,CD購入にはつながりそうにありません.


わざわざ「もの」に代金を支払わない

解説も,歌詞も,和訳も,帯も,一切手に入らない状態なんですが,こうした「付録」に類するもののためにアルバム代金(2,900円)を支払うのかって言われると「うーん」なんです.

これが月額固定料金Apple Music(うちはファミリープラン1,480円)じゃなくて,iTunes Storeからの個別購入(1,900円)だったらハナシは別だったかもしれませんけどね.

歌詞とか和訳とかはWeb検索すれば見つかるだろうし,アルバム解説についてもWeb記事がイロイロ出てるし,音楽雑誌も特集を組んでるし,見つけようと思えば情報は見つかる,っていうことがわかってるので,単に面倒だから探してないんだろうなーっていうことにも気付きました.

わざわざ「もの」に代金を支払わない.

CDを1枚ずつ丁寧に聞いて行く人生には,もう戻れない

月額利用料金を支払っている限り,Apple Musicに収められている数百万曲(数千万曲?)の音楽はダウンロードし放題です.

Apple Musicは次から次へと曲やアルバムやリストをオススメして来るので,そういうのを次から次へと聞いて行くほうが,今の私には,楽しいのです.

1枚ずつ購入していた頃はじっくりと1枚を聴いていたのですが,そういう生活には戻らない(戻れない)ような予感がしています.

1枚のアルバムを丁寧に何度も聴くという行為は,私にとっては,その1枚を形にするために関わってきたミュージシャンやエンジニアやプロデューサーに対する(一方的な私からの)礼儀だったのですが,それがなくなってしまって,なんか失礼なことをしているような,何かを失ったような,寂しいような,そんな感覚を抱いています.

って言いながら私の意識は急速に変わってきていて,これまで1枚ずつ増えてきたCDを収めてきたケースの山が,急に,日本国の住宅事情から考えて貴重な住居スペースの一角に鎮座する,ジャマなプラスチックの山に見えてきてしまいました.

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捨てるわけにも行かず,今後も物品整理の聖域なのか?

この問題はペンディングです.

なお,Apple Musicに収められていないアルバムもそれなりにあって,Apple Musicがオススメしてきたアーティストのアルバムを全部聴こうとすると新品CDを買うとか,廃盤になってれば中古CDを探すとか,そういうことをやらなければならない場合もあります.

っていうわけで,この記事のタイトル『もう音楽CDは買わない』は正確には『もう(Apple Musicで手に入らない場合を除いて)音楽CDは買わない』です.

はっきりしてるのは,「ぜんぶApple MusicからダウンロードするからCD捨てる!」をやると死亡っていうことです.

音楽ネタ過去記事

www.takahikonojima.net

このブログを書いてる人

www.tnojima.net

【補遺】CDをどうするか問題

CDの山をどうするか問題については,次のようなアレコレを考えてペンディングにしています.私が人生を終えた後に家族に荷物整理の負担をさせたくないので,どこかでどうにかしなければならないのですが,やっぱりペンディングです.

iTunesに押し込んでCDは処分する案
某有名ブロガー氏が1日1枚ずつiTunesに押し込んで行ってCDコレクション解消したっていうことを書いていて,ソレを真似しようと考えたことはありました.iTunesの設定で「Appleロスレス・エンコーディング」にしておくっていうものなんですが,私の人生の最後の1日まで,もしくは私の聴力が無くなる日まで,この形式のファイルを読み出せる環境が存在することが前提となっており,Appleがこれまでに様々な規格をバッサリと切り捨ててきた事実を考えると,このやり方には一抹の不安が残ります.
Apple Musicでダウンロードできるものは処分する案
1枚1枚Apple Musicでチェックして行って,CDが無くてもダウンロードでできるものは処分するという手が考えられます.しかしこれも私の人生の最後の日までApple Musicがサービスを止めないことと,サービスのために利用料金を支払い続ける財力が続くことが前提となってます.さらに,「ダウンロードから音源を引きあげる!」的な行動に出るアーティストもいるので一抹の不安が残ります.
ディスクイメージを取ってからCDを処分する案
CDのディスクイメージを取り,さらにAppleロスレス・エンコーディングでiTunesに収めてからCDを処分する,っていうあたりが現実的なんじゃないかって考えてます.ディスクイメージなら私の人生の最後の1日まで互換性が保たれているでしょう いくらなんでも.ただしハードディスク増設作業と,バックアップのためのハードディスク増設作業と,追加容量クラウドストレージ契約と,イロイロとコストと手間がかかるので,別の手はないものだろうか?

*1:ライブ盤やベスト盤を除いて.